猫が主人公のゲーム、というだけでも珍しいのに、本作『Stray』は退廃的なサイバーパンク世界を舞台にした異色のアクションアドベンチャー。
私は犬派ですが、この猫にはすっかり心を掴まれてしまいました。
🧱 廃墟×サイバーパンクの美しい世界

物語の舞台となるのは、人間がいなくなった世界。
崩れた建物、ネオンに照らされる路地裏、静寂に包まれた街の片隅——そのどれもが廃墟の儚さとサイバーパンクの魅力を併せ持ち、探索するだけでも十分に没入感があります。
BGMもまた、退廃的でどこか切ない旋律が多く、世界観に完璧に寄り添った音作りが印象的でした。
🐱 猫らしさ満点のアクション

『Stray』で感動したのは、アクションが猫そのものなところです。
しなやかな動き、鋭いジャンプ、爪とぎ、物を落とす…など、リアルで愛らしい動きがしっかりゲームプレイと噛み合っていて、「猫だからできる」ギミックも多く、操作していてとても楽しい。
🤖 猫とロボが描く友情と希望

猫と共に行動する小さなロボット「B-12」。
言葉を話すロボットたちとの出会いと別れのなかで、短くも丁寧に描かれた友情の物語が進んでいきます。
物語のラストは少し物悲しい展開で幕を閉じますが、猫とロボの絆が静かに心に残る、そんな締めくくりでした。
🏙 街もモブも、すべてが生きている

ゲーム内の各エリアは、サイバーパンクという共通の軸がありながら、それぞれに個性があって飽きさせません。
生活感のあるスラム、技術の発展した都市、閉鎖的な施設…と、ステージごとに印象がガラッと変わるのが面白かったです。
さらに特筆すべきは、ロボットたちの個性。
メインキャラだけでなく、道端のモブたちも、どこか人間臭くて、話しているだけで楽しい。
そういう細やかな作り込みが、世界に深みを与えてくれます。
🎬 締めの一言

『Stray』はプレイ時間こそ長くはありませんが、その密度は非常に濃く、猫の視点だからこそ味わえる体験に満ちています。
異色の組み合わせながら、サイバーパンクと猫というテーマが見事に調和していて、静かだけど心を動かされる物語を届けてくれる、そんな一本でした。
🔸おすすめ度
- プレイ時間:4〜6時間程度
- 難易度:低め(アクション初心者でも安心)
- 世界観が刺さる人には間違いなくおすすめ
猫とサイバーパンクの個性的な組み合わせが織り成す独特な世界観に浸りたい人におすすめです。
個人的評価4/5点
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